No.043
知らない間にブックの計算方法が手動になっているのは?
2003/2007/2010/2013
自分で設定した記憶はないのに、ブックの計算方法が「手動」になっていることはないでしょうか。
ブックの既定では、計算方法は「自動」となっています。
計算方法が自動というのは、セルに数式を設定しているときに、数式で参照しているセルの内容を変更すると、自動的に再計算されて計算結果が更新される状態です。これはExcelの普通の動作ですね。
それに対し、計算結果は自動では更新されず、手動によって更新する設定が「手動」です。
設定場所はあとでご案内します。
ところがこの計算方法の設定は、複数ブックを開いたとき、先に開いたブックの設定に次のブックは従うという特徴があります。
つまり、計算方法の自動/手動の設定は、次のブックにうつるということです。
自分では計算方法の設定など変更していないのに、手動のブックが出現する原因の1つに、メールなどで人からもらったブックを手動とは知らずに開いて、次に自分のブックを開くと、開いた自分のブックは手動になるというケースです。そして保存して閉じる。
ただこの動作は逆も同様で、先に自動のブックを開いて次に手動のブックを開くと、どちらも自動になります。
もし、あれっ?と気づいたときは、再計算のショートカット キー「F9」を押してみましょう。
そのタイミングで一気にデータが更新されたら、そのブックは手動となっています。
再計算の「F9」キーは覚えておくといいですよ。
では、計算方法の設定場所を確認しておきます。
[数式]タブ-[計算方法]グループ-[計算方法の設定]ボタン-[自動/手動]より設定します。
[数式]タブでの設定はオプション設定にもあり、連動しています。
[ファイル]タブ-[オプション]をクリックし、[Excel のオプション]ダイアログ ボックスを表示します。
[数式]を選択、[計算方法の設定]の[ブックの計算]で設定します。
そして、計算方法が手動となっている場合に再計算する方法は、先述のショートカット キー「F9」のほか、[数式]タブ-[計算方法]グループ-[再計算実行]ボタン、または[シート再計算]ボタンをクリックします。
[再計算実行]はブック全体、[シート再計算]は開いているシートで再計算されます。
さて、この計算方法をわざわざ[手動]にするようなケースとしては、データ量が大変多く、さらに関数が設定されていて、1つデータを変更するたびに再計算が実施され処理に時間がかかってしまう場合です。
計算方法を手動にすることで再計算されないため、作業効率がよくなります。
Excel2007では、
数式タブは同じ、オプションは[Office]ボタン-[Excel のオプション]をクリックし、[Excel のオプション]ダイアログ ボックスを表示します。設定は上記2010に同じです。
Excel2003では、
[ツール]メニュー-[オプション]をクリックし、[オプション]ダイアログ ボックスを表示します。[計算方法]タブで設定します。