No.005
AccessとExcelのそれぞれの利点、Accessの利用に至るとき
2003/2007/2010/2013/2016
Accessというアプリケーションは、正直なかなか慣れません。
はじめのうちはその極意がわからず、Excelでやった方が楽ということで、多くの方がAccessを使わなかったりやめてしまったり、という結果となっているのではないかと思います。
確かにAccessは、キチンとシステムを作れるようになるまでに時間がかかります。
もし部内にAccessの使い手がいれば、業務処理が見違えることになるでしょう。
今回は、Accessの利点、Excelの利点をご案内しましょう。
これによって、現在の業務処理が本当にExcelのままでいいのか、目安にしていただければと思います。
<Excelのメリット>
Excelは表計算ソフトです。
キレイに表を作成したり、計算することに長けており、特にExcelの関数は種類も多く、とても柔軟に使用できます。
Accessも関数はありますが、多少設定し辛い感覚は否めません。
何と言っても、会社にPCがあれば、ExcelはほとんどのPCにインストールされていますよね。
ExcelのAccessと比べたメリットは、次のようにまとめられるかと思います。
- 利用者が多く、簡単に操作できる
- 配布するのに適している
- グラフや表を見やすく自由に作成できる
- 関数の設定が簡単
- Excelの列数は16,384列(XFD列) …テーブルのフィールド数は最大255
最後のフィールドの数ですが、Excel2010から増えました。これはかなりすごいことです。
<Accessのメリット(利用すべきとき)>
では、Accessの利用に至る場合は、どのようなときかです。
習得に時間がかかっても、Accessを選ぶときがあります。
- データベース専門ソフト
- 大量のデータを扱う
- データ処理体系をシステム化
- データの整合性
- セキュリティ
Accessはデータベース ソフトです。
データベースとは、コンピューターによる情報処理において、特定の目的にそって有機的に整理された情報の集まりのことをいいます。データを処理、管理するための専門ソフトがAccessです。
何十万件といった大量のデータを扱う場合、Excelでは待たされることもしばしばあると思いますが、Accessの処理能力は(PCのスペックにもよりますが)Excelとは格段に違います。
Excelは少ない表で管理するため項目数が多くなり、関数でデータを参照すると、それがまた処理が遅くなる原因となったりします。
Accessでは、情報ごとの簡潔な表(テーブル)を複数用意させ、もともと関連付ける機能があるため、関数を使って参照する必要はありません。
また、Accessには必要な処理操作をオブジェクトに作っておくことで、オブジェクトを起動するだけで処理が実行されます。
複数の処理を自動化することも簡単にできるようになっており、ExcelでVBAを使用して作成するところを、Accessでは基本のオブジェクトを組み合わせるだけでも十分仕上がります。
Accessで処理体系をシステム化することは、小さなアプリを作るに等しいと思います。
Accessではたくさんの表(テーブル)を扱うかもしれませんが、データの整合性が保てるように組み立て、設定することができます。
また、複数人数でデータを共有しつつ処理を行うような場合に、セキュリティを保ち一元管理することもAccessでは比較的簡単です。
いかがですか。
AccessはExcelと比べ、ハードルが高いアプリケーションですが、一度苦労してシステムを作ってしまうと、ボタンをポチッとクリックするだけで処理が動き、業務は劇的に改善されます。
是非、チャレンジしてみてください。もちろん自分も、ずっとチャレンジ中です。